僕たちはいつも欲望を叶えたくて生きることをはじめて、
死にたどりつく。
幾万の生と死を乗りこえることが人間である。
僕たちは何故なのか、この形を選んだ。
どうしてだろうか。
鳥になることもできたはずだ。
花になることもできたはずだ。
この宇宙にいなくてもよかったのだ。
それなのに僕たちはここにいる。
二本足の犬ころになって。
それでも根性は、地べたのままで、
鎖を求めている。
お互いがお互いを、引き寄せては離し、
終わりの時を待っている。
忘れてしまった最初の理由が、
僕たちに消えることを許さない限りは。